新しい一年。

この学院の残り一年の始まりに、
神様はおれの必要なみことばを備えてくれた。

 

悪気はなかったけどおれの認識の甘さによって、
思慮の足りなさによって、
親友を深く傷つけてしまった。

そのことの責めを今受けている。

それは然るべきことだし、
ちゃんと反省して前向いてこれからに生かさなきゃいけないし、
怒ってくれたその友達も
おれがいつまでもうじうじ下向いて悔やむことを
願ってるわけじゃないと思うんだけど、
おれは神様のことばに飢え乾いていた。

「神様、この新年度最初の早天祈祷会で、
 おれにみことばをください」

奨励は同級生のM姐さん

開口一番の「招詞」に心をとらわれた。

 

「主は絶えず、あなたを導いて、
 焼けつく土地でも、あなたの思いを満たし、
 あなたの骨を強くする。

 あなたは、潤された園のようになり、
 水のかれない源のようになる。

 あなたのうちのある者は、昔の廃墟を建て直し、
 あなたは古代の礎を築き直し、
 「破れを繕う者、
  市街を住めるように回復する者。」
 と呼ばれよう。」

イザヤ58章11、12節

 

最初にこのみことばが飛び込んできて、
そのあとの奨励は頭に入ってこなかった(Mさんごめん)。

ずっとこのみことばが心を占めていた。

 

「水のかれない源」になりたい。

あいつを潤せる人になりたい。

あいつの心を破る人でなくて、
心の破れを繕える人になりたい。

神様。自力ではできません。

おれはバカで、無力だから。

でも神様、この約束を信じます。

おれの精一杯で、あいつを大切にするから、
あなたがおれを、変えてください。

あいつを守れるだけの思慮深かさを、
おれにください。

あいつを正しく愛せるようにいつもおれを導いてください。

おれが独断で軽率な動きをしないように、
おれに教えてください。